トヨクモノの特徴やご利益

トヨクモノ(豊雲野神)

 

名称
  • 豊雲野神(古事記)
  • 豊斟渟尊(日本書紀)
  • 豊国主尊(とよくにぬしのみこと)
  • 豊組野尊(とよくむののみこと)
  • 豊香節野尊(とよかぶののみこと)
  • 浮経野豊買尊(うかぶののとよかふのみこと)
  • 豊国野尊(とよくにののみこと)
  • 豊齧野尊(とよかぶののみこと)
  • 葉木国野尊(はこくにののみこと)
  • 見野尊(みののみこと)
神格
豊穣神 大地の神
ご利益
五穀豊穣 無病息災 家内安全

 

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トヨクモノはどんな神さま?

豊穣な大地を神格化した神さま

古事記の天地開闢神話では、別天神五柱に続く神世七代の神々の中で、国之常立神からイザナギ、イザナミまでの神世七代の神々の中では、最初の二代にあたる国之常立神と、トヨクモノ神の二神だけが配偶神のいない独神で、別天神と同様に身を隠したとされます。

 

天地開闢後も流動浮遊していた天地が、永久に安定した状態に至ったことを神格化して、アメノトコタチ神、クニノトコタチ神と呼びます。その国の礎であるクニノトコタチ神の出現を受けて登場する神であり、そのような国(大地)の生命に満ちた豊穣な状態を神格化したのがトヨクモノ神とされています。

 

ウマシアシカビヒコジ神とアメノトコタチ神が、大地に由来する豊かな力(生成力・生命力)とそれによる「天の礎」の成立とするならば、クニノトコタチ神とトヨクモノ神は「国の礎」と豊かな大地の状態にあたります。

 

神名の「豊」は豊かを表しますが、それを「雲野」の雲と野のどちらにかかるかについては2つの説があります。「豊かな雲に覆われた野」か「雲に覆われた豊かな野」のいずれかですが、トヨクモノ神が国(大地)の展開の中で登場する観点から基本的には「雲に覆われた豊かな野」だと考えられます。

 

いずれにしても水が豊かの葦原の原型を連想させつつ、豊富な水による植物の生長や未来の生産の豊穣を想像させる点で共通しています。

 

日本書紀では豊斟渟尊として登場します。天と地が分かれた後、葦牙(あしかび)のようなものから国之常立尊、国狭槌尊に続いて出現した男神とされます。

 

一万年前には存在していた神

トヨクモノを祭る神奈川県伊勢原市の比々多神社では、1万年以上前から信仰の場所として存在していたそうです。神武天皇の時代にはトヨクモノを祀る歴史があり、トヨクモノは縄文の頃からの神と推測されます。

 

トヨクモノを信仰していた相模三浦氏は北条早雲に滅ぼされ戦国時代にはほぼ消滅します。三浦氏の子孫は守護大名から百姓に転落しますが、江で浪人を続けて徳川家の旗本と交友関係を広げていき、結果、旗本に取り入れられ従五位下相模守となります。

 

かつて2つの神社が相模国一宮を争ったそうです。これをトヨクモノが「決着は翌年に」の一言で仲裁したとあります。このことからトヨクモノは争いの収める神としての側面もあるようです。

 

トヨクモノを祀る神社

胸形神社 栃木県鹿沼市村井町1088
二荒山神社 栃木県宇都宮市馬場通り1-1-1
荒橿神社 栃木県芳賀郡茂木町小井戸325
御嶽神社 東京都大田区北嶺町37-20
比々多神社 神奈川県伊勢原市三ノ宮1472
穂見諏訪十五所神社 山梨県北杜市長坂町長坂上条1461
熊野速玉大社 和歌山県新宮市上本町1-1
岩根神社 島根県雲南市大東町山田708
物部神社 島根県大田市川合町川合1545
忌部神社 島根県松江市東忌部町957
宮浦宮 鹿児島県霧島市福山町福山2437

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