天之常立神(アメノトコタチノカミ)はどんな神さま?描かれる姿と伝承。ご利益、神社紹介
天之常立神「Art Mochida Daisuke」
天之常立神とは?
別天津神五柱の一柱。天地開闢の際に最後に現れた神さま。独神とされ、現れてすぐに身を隠します。『日本書紀』本文には記されず『古事記』と『日本書紀』の一書にのみ登場する。天の恒常性を表した神とされます。
名称
古事記 |
天之常立神 |
---|---|
神代紀 |
天常立尊 |
神格
高天原の守護神 | 天を支える神 | 天の土台の神 | 別天津神 |
ご利益
産業振興 | 五穀豊穣 | 交通安全 |
性別
- 独り神(ひとりがみ)
天の恒常性が神格化された神さま
古事記には高天原に最初に現れた特別な神(別天神)の一柱として現れます。しかし、すぐに姿を隠してしまったとされます。日本書紀の本文には現れず、非常に個性のしれない神様です。
基本的にクニノトコタチ神と天と地で対応していますが、もともと二神一対で登場したものではなく、国土に関係するクニノトコタチノ神のほうが古くから信仰されてきた神のようです。クニノトコタチノ神に対応する神格として創造されたものではないかとも考えられています。
日本書紀では、天地が分かれて最初に現れた始原の三神(可美葦牙彦舅神、国之常立尊)のうち第一の神として記され、そこには「葦牙のように空中に生まれた神」とあります。ちなみに『先代旧事本紀』ではアメノミナカヌシ神とこの神を同定しています。
本来的な性格からいえば、神々の住む天上世界を守る働きをすることから、天空に宿る神霊や、天の恒常性を表し、高天原そのものを表す神ともされます。