神大市比売(Art Mochida Daisuke)
『古事記』に登場する女神。山の神オオヤマツミ神の子で、クシナダヒメの次にスサノオ尊の妻となり、大年神と宇迦之御魂神を産む。御子神はどちらも農耕の神格を持つ神であり、神大市比売も農耕神・食料神として崇敬されています。また、市場の神として信仰されます。
古事記 |
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神大市比売(かむおおいちひめ) |
別称 |
大歳御祖神(おおとしみおやのかみ) |
市場の守護神 | 五穀神 | 百貨店の神 |
商売繁盛 | 開運招福 | 女性守護 |
カミオオイチヒメ命は山の神オオヤマヅミの娘です。クシナダヒメの次にスサノオ尊と結婚し、オオトシ神、ウカノミタマ神という代表的な穀物神を産みます。
そこからこの神が五穀の神(穀霊)の性格を持っている事がわかりますが、実際にその霊力が発揮されているのは市場の守護神という姿です。
「神大市」という名前が意味するのは、「神々しい、立派な市」です。
古代の日本において市場とは、山菜などの山の恵みを交換する場所であったとされます。この背景からも、山の神であるオオヤマヅミ神の娘であるカミオオイチヒメ命が、市場の神という事は自然な経緯に思われます。
市場のルーツに関する伝説としては、推古天皇の時代に聖徳太子が市場を作らせ商売の方法を広めたというものがあります。
文献に最初に登場するのは『日本書紀』や『万葉集』の記述で、大和国(奈良県)の海拓榴市(つばきいち)、軽市(かるのいち)、河内国(かわちのくに)、餌香市(えがのいち)、阿斗桑市(あとくわのいち)などの名前があります。
都市が形成され、人の往来が大きく増加した奈良時代に、本格的な市場の形態が成立したと考えられます。
古来、道と道が交差する場所をチマタ(衢・巷・街)と言いました。チマタには人々が集まり、物が集散し、市場が形成されました。全国に大市の名前が付く地名が残っているのは、古くは市場が形成された事と関係があります。
オオイチヒメ命と同じように、市の神としての顔を持つ神さまが日本にはたくさんいます。まず、稲荷神として知られるウカノミタマ神は、百貨店の屋上に祀られていたり、各地の市神として祀られる事が多いです。
それに財福守護の弁天様と同神とされるイチキシマヒメ命、エビス神と同神とされるヒルコ命やコトシロヌシ命、大黒様のオオクニヌシ命など。日本の神さまに市神は多数存在します。
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